Claude Haiku 5.5発表|4.5から約1年、料金と役割の変化

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  1. 01Haiku 4.5から、ずいぶん久しぶりの更新
  2. 02API料金は入力の長さで2段階になる
  3. 03基本仕様と、Haikuにも加わったeffort
  4. 04上位モデルを支える、範囲の絞られた仕事
  5. 054.5からの移行はモデルIDの変更だけではない
  6. 06約1年ぶりのHaikuは、使い分けの条件も変わった
  7. 07参考文献

Haiku 4.5から、ずいぶん久しぶりの更新

Anthropicは2026年10月7日、Claude Haiku 5.5を発表しました。発表を見た筆者の最初の所感は、「4.5からずいぶん久しぶりですね」というところです。

Haiku 4.5の発表は2025年10月15日でした。そこから5.5までは357日、ほぼ1年です。日付を並べると、久しぶりに感じるのも無理はありません。

今回の更新では、性能だけでなくAPI料金も大きく変わりました。ただし、入力が10万トークン以下か、それを超えるかで単価が変わります。「安くなった」の条件を押さえておきたい発表です。

この記事では、2026年10月10日時点の公式発表とClaude Platformのドキュメントをもとに、料金、仕様、用途、移行時の注意点を整理します。実際の使用感を評価するレビューではありません。

API料金は入力の長さで2段階になる

Claude APIの標準料金は次の通りです。いずれも100万トークンあたりの米ドルで、Batch APIの割引や追加のツール料金は含めていません。トークンは、文章やコードをモデルが処理する単位です。

項目Haiku 5.5:入力10万トークン以下Haiku 5.5:入力10万トークン超Haiku 4.5
入力$0.10$0.50$1.00
出力$0.50$2.50$5.00
キャッシュ読み取り$0.01$0.05$0.10
キャッシュ書き込み(5分)$0.125$0.625$1.25

入力が10万トークン以下なら、入力・出力の単価は4.5の10分の1です。10万を超える場合でも半額ですが、5.5の低い料金帯と比べると5倍になります。

この境界は、キャッシュ読み取り・書き込みを含む入力全体で判定されます。入力の一部がキャッシュにヒットしていても、その分は料金帯の判定に含まれます。また、入力が境界を超えたリクエストでは、出力の単価も高い料金帯へ変わります。

100万トークンの資料を扱えることと、10万トークン以下の単価で処理できることは別です。大量の資料や長い会話を渡す場合は、入力全体の長さを含めて費用を見積もる必要があります。Amazon BedrockやGoogle Cloudを使う場合は、各提供元の料金も確認してください。

基本仕様と、Haikuにも加わったeffort

公式ドキュメントでは、Haiku 5.5の仕様は次のように示されています。

項目Haiku 5.5
Claude APIのモデルIDclaude-haiku-5-5
コンテキストウィンドウ100万トークン
最大出力128Kトークン
入力・出力テキストと画像を入力、テキストを出力
推論方式Adaptive Thinking
デフォルトのeffortmedium

コンテキストウィンドウは、入力や会話履歴などを保持して処理できる範囲です。最大出力とは別の上限なので、「100万トークンを出力できる」という意味ではありません。

Haiku 5.5では、Haiku系列で初めてeffortを調整できるようになりました。これは思考に使う労力を指定する設定です。Adaptive Thinkingは、課題に応じてモデルが思考の必要性や深さを判断する仕組みで、デフォルトで有効になっています。

軽量モデルでも、速さや費用を優先する処理と、より慎重に考えさせたい処理を設定で分けられます。ただし、同じモデルでも設定が変われば応答時間や消費トークンも変わるため、モデル名だけで速度を比較するのは難しくなります。

上位モデルを支える、範囲の絞られた仕事

公式発表が主な用途として挙げているのは、要約、分類、データベースへの問い合わせ、会話履歴の圧縮、コーディング中の補助作業などです。補助作業を担当するサブエージェントとして、OpusやSonnetと組み合わせる使い方も想定されています。

一方、Anthropicは複雑なエージェント型コーディングでは、Sonnet 5.5やOpus 5.5が引き続き適していると説明しています。Haikuの更新を、上位モデルをすべて置き換える話として受け取るのは早そうです。

公式発表の比較表から、一部の評価を抜き出しました。ベンチマークは、決められた課題を使って性能を測る評価です。

評価Haiku 5.5Haiku 4.5Sonnet 5.5(参考)
OSWorld 2.1:PC操作、オフラインの評価対象72.4%15.7%83.9%
Humanity’s Last Exam:知識・推論、ツールなし45.9%10.2%56.9%
Terminal-Bench 4.0:コマンドラインでの作業39.2%0.0%70.6%

4.5との差は大きいものの、これは発表元が掲載した評価結果です。別のバージョンのベンチマークや日常の作業に、そのまま当てはめることはできません。特にTerminal-BenchではSonnetとの差も残っており、任せる仕事の範囲を考える材料になります。

4.5からの移行はモデルIDの変更だけではない

APIではclaude-haiku-5-5を指定できます。公式ドキュメントには、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry、Claude Platform on AWSのモデルIDも掲載されています。

既存のHaiku 4.5を置き換える場合は、公式の移行ガイドも確認する必要があります。特に気を付けたいのは次の点です。

  • トークン数を数え直す。 新しいトークナイザー、つまり文章をトークンへ分割する仕組みでは、同じ文章でも4.5より約30%多くなると説明されています。増加量は内容によって異なります。
  • Thinking設定を見直す。 従来のthinking: {"type": "enabled", "budget_tokens": N}は400エラーになります。省略するかadaptiveへ変更し、effortで思考量を調整します。
  • 古い生成設定を引き継がない。 移行ガイドはtemperature、top_p、top_kをリクエストから外すよう案内しています。
  • 応答はブロックの種類で読む。 最初のブロックが回答本文とは限りません。thinkingとtextを区別して処理します。

単価が下がっても、4.5で測ったトークン数をそのまま使って予算を計算するとずれが生じます。max_tokensの上限も、思考に使う分を含めて再確認が必要です。

約1年ぶりのHaikuは、使い分けの条件も変わった

Haiku 5.5では、4.5から性能が上がり、APIの単価も下がりました。特に10万トークン以下の入力で回す処理では、費用面の変化が大きい更新です。

ただし、軽量モデルでも入力を長くすれば料金帯が変わり、推論の設定によって思考量も変わります。用途を絞った仕事を多数処理する際に、品質、時間、費用をどの条件で比べるかが重要になります。

参考文献

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