Kiro(プレビュー版)のパフォーマンス問題|GitHubで報告された実際の症状まとめ

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  1. 01 Kiroのパフォーマンス問題:主な症状
  2. 02 環境別の状況
  3. 03 アップデートの度に悪化
  4. 04 コミュニティで報告されている実際の問題
  5. 05 Kiroチームの公式対応と改善の取り組み
  6. 06 Kiroチームへの期待
  7. 07 まとめ:Kiroのパフォーマンス問題と今後の展望
  8. 08 参考リンク

Kiroを使い続けてきましたが、プレビュー版の現状ではパフォーマンス問題が深刻です。アップデートの度に動作が遅くなり、実用に支障が出るレベルになってきています。

この記事では、Kiroのパフォーマンス問題について、実際のGitHub issueや公式情報を基に、具体的な症状、コミュニティでの報告状況、そしてKiroチームの対応を客観的に解説します。

情報源

Kiroのパフォーマンス問題:主な症状

エディターは正常、AIセッションが異常に遅い

興味深いことに、エディター機能自体は正常に動作しています。ファイルの編集、コード補完、シンタックスハイライトなど、通常のエディター機能に問題はありません。

問題はKiroとのAIセッション(会話)が異常に遅いことです。これはGitHubのIssue #668Issue #325でも報告されており、多くのユーザーが「CursorやWindsurfと比べて非常に遅い」と指摘しています。

具体的な症状一覧

AIセッション関連 (Issue #413, #357):

  • AIへの質問を送信してから応答が返ってくるまでに数十秒〜数分かかる
  • 応答が始まっても、テキストの表示が極端に遅い(1文字ずつ表示されるような遅さ)
  • ツールの実行結果が表示されるまでに長時間待たされる
  • セッション全体が重く、操作感が悪い
  • 複数のセッションを開くと更に悪化
  • ファイル編集に異常に時間がかかる (Issue #426)

起動・動作関連 (Issue #1191):

  • Kiroの起動に数分かかる
  • ウィンドウが表示されるまでに時間がかかる
  • ファイルを開くのに遅延が発生
  • プロジェクトの読み込みが遅い
  • ファイルやフォルダの作成に最大5分かかることがある

メモリ・リソース関連 (Issue #1435, #322, #1165):

  • メモリ使用量が異常に高い(4GB以上)
  • メモリリークが発生MaxListenersExceededWarningエラーが頻発
  • CPU使用率が常に高い状態(大規模プロジェクトでは100%に達する)
  • 50,000ファイルを超える大規模プロジェクトでインデックス作成が停止
  • ディスク I/O が頻繁に発生
  • バックグラウンドプロセスが多数起動
  • Electron Helperプロセスが1つあたり1GB以上のRAMを消費(アイドル時)

その他の症状 (Issue #3246, #731):

  • フリーズや応答なしの状態が頻発(特にPythonテスト実行時)
  • クラッシュして強制終了
  • 設定の保存が遅い
  • 拡張機能の読み込みが遅い
  • Source Controlパネルの更新に著しい遅延

環境別の状況

Linux Mint XFCE(軽量マシン)

最悪の状態。まともに起動すらしない。

  • Kiroを起動しても、ウィンドウが表示されるまでに数分かかる
  • 起動後も操作不能に近い状態
  • メモリ使用量が異常に高い
  • 実質的に使用不可能

Windows(RAM 32GB)

ハイスペックマシンでもラグが酷い

  • エディター自体は快適に動作
  • しかし、AIセッションを開始すると途端に重くなる(セッションのみ)
  • 応答待ちの時間が長すぎて作業効率が著しく低下
  • 32GBのRAMがあっても改善しない

アップデートの度に悪化

この問題はアップデートの度に悪化している

初期のKiroは軽快に動作していたが、バージョンアップを重ねるごとに:

  1. 起動時間が長くなる
  2. AIセッションの応答が遅くなる
  3. 全体的な動作が重くなる

機能追加とパフォーマンスのバランス

公式Changelogを見ると、2025年7月のプレビューリリースから継続的に新機能が追加されています:

主な新機能追加(7月〜10月)

  • Spec駆動開発システム
  • Agent Hooks(イベント駆動自動化)
  • Autopilotモード
  • MCP統合
  • 有料プラン・使用量追跡ダッシュボード
  • Sonnet 4.5サポート
  • Spec MVP タスク
  • 診断ツール
  • Git コミットメッセージ生成

一方、パフォーマンス改善は:

  • v0.2.38(9月)でCode OSS v1.100.3へのアップグレード
  • リクエスト処理の最適化
  • セッション管理の強化

新機能の追加ペースに対して、パフォーマンス最適化のリリースは限定的です。

さらに、Issue #1665(15日間使用後のフィードバック)では、ユーザーがKiroの特性について以下のように指摘しています:

「Kiroは常に可能な限り複雑な解決策を実装することを選択するようです…各関数にフォールバックを作成し、すべてのマイクロ関数にテストファイルを生成し、テストのテストまで行います…そのため、私は常にSpecの中でKiroにシンプルに、極めてシンプルに保つようお願いしなければなりません」

このフィードバックは、Kiroが機能性と包括性を優先し、シンプルさやパフォーマンスを後回しにする傾向があることを示唆しています。ユーザーは「simpleMode vs. expertMode」オプションの追加を提案していますが、これは現状のKiroが複雑性を増す方向に進んでいることの証左と言えます。

コミュニティで報告されている実際の問題

GitHubのkirodotdev/Kiro リポジトリには、多数のパフォーマンス関連のissueが報告されています。以下、主要な問題をまとめます。

メモリリークとExtension Host問題

Issue #1435: kiro.kiro-agent Extension Causes Unresponsiveness and Memory Leaks

Ubuntu 24.04 LTS、バージョン0.1.25での報告。以下の症状が確認されています:

  • Kiroエディターが頻繁にフリーズし、応答しなくなる
  • 開発者コンソールにMaxListenersExceededWarningエラーが頻発
  • Extension Hostが61.47%の処理時間を消費
  • AbortSignalリスナーの管理が不適切でメモリリークが発生

このissueはIssue #45の重複として閉じられました。

Issue #322: Memory Leack Error: An unexpected error occurred

Windows環境、バージョン0.1.6での報告:

  • MaxListenersExceededWarning: Possible EventTarget memory leak detected
  • 11個のabortリスナーが追加されたが、上限は10個
  • タスク実行中に「予期しないエラーが発生しました、再試行してください」というメッセージ

Kiroチームはこの問題を認識し、対策に取り組んでいることをコメントで表明しています。

速度とレスポンスの問題

Issue #668: Very slow

Windows環境、バージョン0.1.0での報告:

  • CursorやWindsurfと比較して非常に遅い
  • あるユーザーは「現時点ではほぼ使用不可能」とコメント
  • 別のユーザーは「エージェントが作業を続けるまで長時間待たされる」と報告

このissueはIssue #413の重複として閉じられました。

Issue #413: An unexpected error occurred / Slow Response / Throttling

Windows環境、バージョン0.1.6での報告:

  • プロジェクトを開いてコードベースを読み込むように指示すると頻繁にエラー
  • 62個の👍リアクション、4個の😕リアクションを獲得
  • バージョン0.1.0へのダウングレードが回避策として提案される

このissueは最終的にIssue #320の重複としてマークされました。

Issue #357: Task execution’s too slow

macOS環境、バージョン0.1.6での報告:

  • タスク実行速度が遅い
  • プロジェクト計画中に予期しないエラー
  • ユーザーからは「ローカルRAGの追加」や「基本的なタスクには他のモデルを使用」などの最適化案が提案

Kiroチームは「積極的に対策に取り組んでいる」とコメントしています。

CPU使用率とインデックスの問題

Issue #1165: Large codebase - no indexing, 100% CPU usage

Linux環境、バージョン0.1.15での報告:

  • 小規模プロジェクト(2,000ファイル)では問題なく動作し、約4秒でインデックス完了
  • 大規模プロジェクト(50,000ファイル)ではCPU使用率が100%に到達
  • インデックス作成が停止し、Vibe/Specコーディングアシスタントが機能しない
  • 他のユーザーも「10コアのうち5コアが常に100%負荷」と報告
  • バージョン0.1.25でも問題が継続

期待される動作としては、ファイル数に比例した約100秒でインデックスが完了するはずでした。

macOSでのフリーズと性能劣化

Issue #1191: Kiro Freezes and Experiences Severe Performance Degradation on macOS

macOS (2.6 GHz 6-Core Intel Core i7)、バージョン0.1.15での報告:

  • 初回起動時は正常に動作
  • 30〜60分使用すると、アプリケーションが完全にフリーズ
  • ファイルやフォルダの作成に最大5分かかる
  • AIとの最初のやり取りの後、以降のAIコマンドが応答しない
  • 強制終了して再起動しても問題が解決しない

このissueはIssue #1038の重複として閉じられました。

最近の報告(2025年10月)

Issue #3246: kiro is crashing and being unresponsive several times

Windows環境、バージョン0.3.9での報告:

  • Pythonテスト実行中にアプリケーションが応答しなくなる
  • 3回発生
  • タスクマネージャーではCPU/GPU負荷が60%未満、RAMも十分

Issue #3251: Kiro shortcomings in UI and Agent performance

Windows 10環境での報告:

  • コピー&ペーストのパフォーマンスが遅い
  • フォントの読みやすさに問題
  • UIの間隔が不快
  • 頻繁にズーム操作が必要

コストとバグの複合問題

Issue #2183: The system is too slow, to expensive and to much bugs!

macOS環境、バージョン0.2.13での報告:

  • PROパッケージを購入したが深刻な問題に遭遇
  • 「ログインページを作成するだけで月額$2,000-3,000 USDかかる」と主張
  • 繰り返しのミスで500 Vibesを消費
  • Agent Hooksがタスク完了前に実行される

Kiroチームは料金計算のバグを認め、以下を約束:

  • 数日以内に修正
  • ユーザー制限のリセット
  • 8月分の請求なし
  • 8月の課金分の返金

この対応は実際に実施され、公式ブログ「Free until September 15」で正式に発表されました。9月分の課金も全額返金され、さらに9月30日まで無料期間が延長されました。

Kiroチームの公式対応と改善の取り組み

Kiroチームは、パフォーマンス問題を認識しており、継続的な改善に取り組んでいます。

v0.2.38でのパフォーマンス改善(2025年9月4日リリース)

公式Changelogによると、以下の改善が実施されました:

1. Code OSSのアップグレード

  • Code OSS v1.100.3へのアップデート
  • 安定性とパフォーマンスの向上
  • 基盤となるエディター機能の最適化

2. レスポンス時間の最適化

  • リクエスト処理を最適化し、より効率的なインタラクションを実現
  • バックエンド処理の高速化

3. セッション管理の強化

  • 強化されたバックエンド処理により中断を削減
  • より長時間の連続作業セッションが可能に

4. AIモデルの更新

  • デフォルトモデルをClaude Sonnet 4に変更
  • 全体的なパフォーマンスと機能の向上

5. その他の改善

  • Tool Call Recoveryの強化:ツール呼び出し時の無限ループを防止
  • セキュリティパターンの改善:危険なシェルコマンドの検出強化
  • Gitリポジトリ初期化問題の解決
  • モデル選択の永続化問題の修正

以前のバージョンでの改善

信頼性の向上

  • バックエンドリクエストの失敗時に自動的に再試行
  • Frontier Modelの使用最適化
  • 長いファイルの作成・上書き時のエージェント信頼性向上

使用効率の改善

  • エージェントが繰り返しのツール使用パターンを検出
  • ユーザーに継続または停止を促し、クレジット消費を最適化

Hacker Newsでの開発者からの説明

Hacker Newsの議論で、Kiro開発チームは以下のように説明しています:

CPU使用率について

  • 初回起動時はコードベースのインデックス作成が原因
  • バックグラウンドでのプラグインインストールが影響
  • インデックスは段階的に行われ、変更されたファイルのみ再インデックス

メモリ使用量について

  • Electron Helperプロセスのメモリ消費を認識
  • 現代のデスクトップアプリの一般的な課題と説明
  • パフォーマンス問題はGitHubのissueで報告するよう推奨

最適化の方針

  • 大規模コードベースでのパフォーマンス最適化を継続中
  • .gitignore設定でインデックス対象ファイルの除外が可能

GitHubでの対応状況

多くのパフォーマンス関連issueは、中核となるissue(#413#320など)に統合されています。これは、Kiroチームが問題を体系的に追跡し、重複を避けて効率的に対応しようとしていることを示しています。

コメントでは「積極的に対策に取り組んでいる」という表明が繰り返されており、継続的な改善への姿勢が見られます。

Kiroチームへの期待

Kiroは素晴らしいコンセプトのツールであり、パフォーマンス改善にも取り組んでいますが、現状ではまだ課題が残っています。

さらなる改善を期待したいこと

  1. パフォーマンスの最適化

    • AIセッションの応答速度改善
    • メモリリークの完全な解決
    • 起動時間の短縮
    • 大規模プロジェクトでのインデックス作成の最適化
  2. 軽量モードの提供

    • 機能を制限した軽量版
    • ローカル処理を減らしたクラウド版
    • リソース消費を抑えたモード
  3. パフォーマンス設定の追加

    • AIモデルの選択
    • バックグラウンド処理の制御
    • キャッシュサイズの調整
    • インデックス対象の詳細設定
  4. 透明性の向上

    • パフォーマンス改善のロードマップの公開
    • リリースノートでのパフォーマンス指標の開示
    • 既知の問題と対応状況の一覧

まとめ:Kiroのパフォーマンス問題と今後の展望

Kiroは優れたAI IDEですが、現状のパフォーマンスでは実用に耐えない状況です。

ただし、Kiroは現在プレビュー版であり、公式ブログでも「フィードバックを集め、学び、反復し、改善するためにプレビューでローンチした」と述べられています。最初の1週間で10万人以上の開発者が使用し、活発なコミュニティが形成されています。プレビュー版でパフォーマンス問題があるのはある程度予想されることであり、Kiroチームが継続的に改善に取り組んでいる姿勢は評価できます。

主な問題点(実証済み)

GitHubのissueや実際のユーザー報告から確認された主な問題:

  • エディター機能は正常だが、AIセッションが異常に遅い (Issue #668, #413)
  • メモリリークが発生 (Issue #1435, #322)
  • 大規模プロジェクトでCPU使用率が100% (Issue #1165)
  • macOSで長時間使用後にフリーズ (Issue #1191)
  • Linux機では起動に問題が発生
  • Windows(32GB RAM)でもラグが発生

Kiroチームの対応

Kiroチームは問題を認識し、積極的に対応しています:

  • v0.2.38でパフォーマンス改善を実施(Code OSS v1.100.3へのアップグレード、レスポンス最適化、セッション管理強化)
  • GitHubでの問題報告に対して継続的にフィードバック
  • 料金バグなどの問題に対して迅速に対応・返金対応

現実的な対応策

  1. 短期的対策: 定期的な再起動、キャッシュクリア、軽量設定、.gitignoreでの除外設定
  2. 中期的対策: ハイブリッド運用(複数ツールの併用)
  3. 長期的対策: 代替ツールへの移行検討(Cursor、VS Code + Copilot、Claude Code、Windsurf)

Kiroチームへの要望

パフォーマンス改善の取り組みは評価できますが、さらなる改善を期待します。

優先してほしい改善点:

  1. メモリリークの完全解決MaxListenersExceededWarningの根本修正)
  2. AIセッションの応答速度改善(CursorやWindsurf並みの速度)
  3. 大規模プロジェクトの最適化(50,000ファイル以上での安定動作)
  4. 軽量モードの提供(リソース制限環境向け)
  5. パフォーマンス設定の追加(ユーザーによる細かい調整)
  6. 透明性の向上(パフォーマンス改善のロードマップ公開)

今後の期待

Kiroのコンセプトは素晴らしく、Spec駆動開発の可能性を示しています。GitHubには200以上のissueが報告されており、活発なコミュニティが形成されています。

プレビュー版として評価すれば、Kiroの進化は非常に速いペースです:

  • 2025年7月のローンチから4ヶ月で多数の機能追加
  • 最初の1週間で10万人以上のユーザー獲得
  • コミュニティからのフィードバックに基づく迅速な改善
  • 料金バグへの誠実な対応(全額返金・無料期間延長)

v0.2.38でのパフォーマンス改善など、Kiroチームが積極的に対応していることは確認できました。プレビュー版の段階でこれだけの機能を実装し、同時にパフォーマンス改善にも取り組んでいる姿勢は評価に値します。

現時点では代替ツールとの併用をお勧めしますが、正式版リリースまでにパフォーマンス問題が改善される可能性は十分にあります。今後のアップデートに注目していきたいと思います。パフォーマンス問題が解決されれば、Spec駆動開発という独自の強みを活かして、第一選択のツールとして使用できる日が来ることを期待しています。

参考リンク

公式リソース

GitHub

コミュニティ

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